🚗 生活・税金 / 完全ガイド

自動車税の全てがわかる
——軽・普通車・排気量別の完全比較

軽自動車と普通車でなぜこんなに税額が違うのか。普通車の中でも排気量によってどう変わるのか。 毎年5月に届く納税通知書が「なぜこの金額なのか」を、図表つきで徹底解説。 2019年の税制改正・グリーン化特例・重量税・環境性能割まで完全網羅。

📅 2026年3月9日 ⏱ 読了約10分 💰 税額一覧つき 🔰 初心者向け
10,800円
軽自動車税(年額)
四輪乗用・自家用
36,000円
普通車・年額例
1,500〜2,000cc
110,000円
普通車・最高税額
6,000cc超
0円
EV(電気自動車)
購入時・環境性能割
Chapter 1

🗺️ まず知っておくべき「自動車にかかる税金」の全体像

自動車に関係する税金は一つではない。購入時・毎年・車検時の3つのタイミングで、合計4種類の税金がかかる。

税金の種類タイミング課税主体計算基準
① 自動車税(種別割) 毎年(4月1日時点) 都道府県 排気量
② 軽自動車税(種別割) 毎年(4月1日時点) 市区町村 定額(種別のみ)
③ 環境性能割 購入時(一度だけ) 都道府県・市区町村 取得価格×燃費性能
④ 自動車重量税 新規登録時・車検時 国(国税) 車両重量
課税主体の違いに注意
普通車の自動車税は都道府県税(納付先:都道府県の税事務所)。軽自動車税は市区町村税(納付先:市区町村の役場)。同じ「自動車税」でも管轄が異なるため、納税通知書の送付元も異なる。
Chapter 2

⚖️ 軽自動車 vs 普通車——年間税額の決定的な差

🟢 軽自動車
10,800円
四輪乗用・自家用(2015年4月以降登録)
660cc以下・全長3.4m以下・全幅1.48m以下
排気量に関係なく一律定額
市区町村に納税
旧税率(2015年3月以前)は7,200円
EV軽自動車は翌年度2,700円に軽減
🔴 普通車(例:1,500〜2,000cc)
36,000円
2019年10月以降の新規登録車
661cc以上は「普通車」として課税
排気量が大きいほど税額が増加
都道府県に納税
最大110,000円(6,000cc超)
13年超の旧車は約15%の重課あり

最もよく乗られる1,500〜2,000ccの普通車(36,000円)と軽自動車(10,800円)の差は年間25,200円。10年間で25万円以上の差になる計算だ。

なぜ軽自動車はこんなに安いのか?
軽自動車の優遇税制は1950年代の「国民車構想」に起源を持つ。戦後の貧しい日本で、庶民でもクルマを持てるようにと設けられた政策的配慮。現在も「地方・農村部での移動手段の確保」「中小企業・自営業者の事業支援」という社会的役割が続いているとして維持されている。ただし自動車メーカー・ディーラーからの業界ロビー活動の影響も大きいという批判もある。
Chapter 3

📊 普通車・排気量別の税額一覧(全10区分)

普通車の自動車税は排気量(cc)によって10段階に区分されている。2019年10月の消費税増税と同時に、新規登録車の税額が引き下げられた。

軽自動車
(〜660cc)
10,800円
〜1,000cc
25,000円
〜1,500cc
30,500円
〜2,000cc
36,000円
〜2,500cc
43,500円
〜3,000cc
50,000円
〜3,500cc
57,000円
〜4,000cc
65,500円
〜4,500cc
75,500円
〜6,000cc
87,000円
6,000cc超
110,000円
排気量区分 新税率2019年10月〜 旧税率〜2019年9月 軽との差額 主な車種例
軽自動車(〜660cc) 10,800円 7,200円 N-BOX・タント・スペーシア等
1,000cc以下 25,000円 29,500円 +14,200円 アルト(1L)・ミラ(1L)等
1,000cc超〜1,500cc以下 30,500円 34,500円 +19,700円 ヤリス・フィット・ノート等
1,500cc超〜2,000cc以下 36,000円 39,500円 +25,200円 カローラ・プリウス・シビック等
2,000cc超〜2,500cc以下 43,500円 45,000円 +32,700円 RAV4・CX-5・アコード等
2,500cc超〜3,000cc以下 50,000円 51,000円 +39,200円 ランドクルーザー200(3L)等
3,000cc超〜3,500cc以下 57,000円 58,000円 +46,200円 Gクラス(3.0L)・アルファード等
3,500cc超〜4,000cc以下 65,500円 66,500円 +54,700円 GLS(3.9L)等
4,000cc超〜4,500cc以下 75,500円 76,500円 +64,700円 ランクル(4.5L)等
4,500cc超〜6,000cc以下 87,000円 88,000円 +76,200円 フェラーリ(5.0L)等
6,000cc超 110,000円 111,000円 +99,200円 ロールスロイス・ランボルギーニ等
2019年10月 税制改正のポイント
消費税10%増税に合わせて、新規登録車の自動車税を引き下げ(2019年10月1日以降の登録分から適用)。
最も効果が大きかったのは小排気量:1,000cc以下で 29,500円→25,000円(▲4,500円)、1,500cc以下で 34,500円→30,500円(▲4,000円)
なお、2019年9月以前に登録された車は今も旧税率が適用され続ける(新税率への移行はなし)。
⚠️ 古い車への「重課」——13年超は税額アップ
初度登録から13年を超えたガソリン車・LPG車は通常税額より約15%重課される。
例:1,000cc以下の車 25,000円 → 33,900円(約+9,000円)
例:1,500〜2,000cc  36,000円 → 50,400円(約+14,400円)
「古い車に乗り続けるより新しい低排ガス車に買い替えを」という政策的誘導の仕組み。
Chapter 4

⚖️ 自動車重量税——車検のたびにかかる「重さの税金」

自動車重量税は新規登録時と車検時に課税される国税。車両重量を0.5トン刻みで区切って計算する。

車両重量通常(2年分)エコカー50%減EV等(免税)軽自動車(2年分)
〜0.5t8,200円2,500円0円6,600円
(重量に関係なく一律)
〜1.0t16,400円5,000円0円
〜1.5t24,600円7,500円0円
〜2.0t32,800円10,000円0円
〜2.5t41,000円12,500円0円
〜3.0t49,200円15,000円0円

一般的な乗用車(車重1,200〜1,600kg程度)は1.5〜2.0tの区分が多く、2年車検ごとに24,600〜32,800円の重量税が発生する。軽自動車は重量に関係なく一律6,600円(2年分)と非常に安い。

Chapter 5

🌿 環境性能割——「買うときだけ」の税金

2019年10月に「自動車取得税」が廃止され、環境性能割が導入された。車を取得した時に一度だけかかる税金で、取得価格に税率をかけて計算する。

燃費性能普通車の税率軽自動車の税率300万円の車なら
EV・FCV・PHEV・クリーンディーゼル
または2030年度燃費基準85%達成
0%(非課税) 0%(非課税) 0円
2030年度燃費基準80%達成 1% 0% 30,000円
2030年度燃費基準70%達成 2% 1% 60,000円
上記基準未達成(一般ガソリン車) 3% 2% 90,000円
注意:環境性能割は2026年3月31日廃止予定。現在、自動車税・軽自動車税の種別割に統合する方向で税制改正が議論されている。最新情報は購入時に確認を。
Chapter 6

🌱 グリーン化特例——EV・ハイブリッドは翌年度だけ激安

新車を購入した翌年度の1年間だけ、自動車税・軽自動車税が大幅に軽減される制度。2026年3月31日までの新規登録車が対象

対象車種軽自動車税(通常10,800円)普通車(例:36,000円)
EV・FCV・天然ガス車等 2,700円(約75%軽減) 約9,000円(約75%軽減)
令和12年度燃費基準90%達成HV等 5,400円(約50%軽減) 約18,000円(約50%軽減)
令和12年度燃費基準70%達成 8,100円(約25%軽減) 約27,000円(約25%軽減)
上記未達成(通常ガソリン車) 10,800円(軽減なし) 36,000円(軽減なし)

EVの重量税は初回・2回目車検まで完全免税。さらに環境性能割も0%。購入時から最初の2〜3年間は車にかかる税金がほぼゼロになるEVへの優遇は非常に手厚い。

Chapter 7

📅 自動車税はいつ・どうやって払う?

1
4月1日——課税基準日
毎年4月1日時点で車の所有者(車検証上の使用者)として登録されている人に課税される。3月31日に売却すれば課税されないが、4月1日に所有していれば全額課税(月割なし)。
2
5月初旬——納税通知書が届く
車検証記載の住所に納税通知書(普通車は都道府県から・軽は市区町村から)が郵送される。
3
5月31日——納付期限(2025年度は6月2日)
金融機関窓口・コンビニ・クレジットカード(手数料別途)・PayPay/LINE Pay等のスマホ決済・口座振替で支払える。
※2025年度(令和7年度)は5月31日が土曜のため6月2日(月)が期限
4
年度途中に購入した場合は月割
年度途中(5月以降)に新車を購入した場合、登録月の翌月から3月までの月数分だけ月割で課税される。例:10月登録なら11〜3月の5ヵ月分。
Chapter 8

❓ よくある疑問——Q&A

軽自動車はなぜ660cc以下と決まっているの? +
1998年10月に現行規格(全長3.4m・全幅1.48m・排気量660cc以下)が施行された。それ以前は550cc以下だった。「小さくて環境負荷が小さい」という政策的理由のほか、軽自動車産業(スズキ・ダイハツ・ホンダ等)の産業保護という側面も強い。
ハイブリッド車(HV)は軽自動車より安くなる? +
グリーン化特例の適用翌年度のみ安くなる場合がある。例えば高燃費の普通車HVが約75%軽減で36,000円→9,000円になれば軽自動車の10,800円より安い。ただしこれは翌年度の1年間だけ。翌々年からは通常税額に戻る。年間の総コストでは軽自動車の方が長期的に安いケースが多い。
EV(電気自動車)にすると税金はどれくらい得になる? +
購入初年度から数年間の税制優遇をまとめると:①環境性能割0%(ガソリン車なら取得価格の3%分を節税)②重量税:初回・2回目車検まで免税(ガソリン車1.5tなら36,900円→0円)③自動車税種別割:翌年度のみ75%軽減(例:36,000円→9,000円)。3年間合計で15〜20万円以上の節税になるケースもある。ただし車両本体価格がガソリン車より高いため、トータルコストは個別に計算が必要。
車を売ったら税金は返ってくる? +
普通車を廃車(抹消登録)した場合のみ、未経過分の自動車税が還付される(月割計算)。売却(名義変更)の場合は原則として還付なし。軽自動車税は廃車・売却どちらの場合も還付なし。なお自動車重量税は車検の有効期間が残っている廃車の場合に未経過分が還付される。
普通車と軽自動車、年間の維持費はどれくらい違う? +
税金だけの比較(中型普通車 vs 軽・自家用):自動車税差額25,200円/年+重量税差額約13,000円/年(車検2年ごと)=年間換算で約31,700円の差。10年間で約30万円。保険・燃料・タイヤ・メンテナンスコストも軽自動車の方が安い傾向にあるため、純粋な経済性では軽自動車が有利なケースが多い。ただし走行性能・室内空間・安全性能は普通車が勝るため、生活スタイルに合わせた選択が重要。
まとめ

📋 自動車税・早見チェックリスト

あなたの状況ポイント
軽自動車を持っている(2015年4月以降登録)年間10,800円。最安カテゴリ。
普通車1,000〜1,500cc25,000〜30,500円。2019年10月以降の登録かを確認。
普通車1,500〜2,000cc(最多ゾーン)36,000円。軽より年25,200円高い。
初度登録から13年超のガソリン車通常税額+約15%の重課に注意。
新車EV・PHEVを買った翌年度の自動車税75%軽減+重量税2回免税+環境性能割0%。
5月に通知が来る期限は5月31日(2025年は6月2日)。コンビニ・PayPayで払える。
一言まとめ
自動車税は「排気量が大きいほど高い」「軽自動車は一律で圧倒的に安い」「古い車は重課」「EV・HVは購入直後に大幅優遇」の4原則で理解できる。毎年5月に届く通知書の金額がなぜその金額なのか、この記事で答えが見つかるはずだ。
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